ゴルフは飛距離じゃないは嘘!飛距離に悩み引退まで考えた下川めぐみ選手の裏エピソード

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「ゴルフは飛距離じゃない」と誰しもが一度は聞いたことがあると思いますが、それは嘘です。確かに、アマチュアが趣味の一環として嗜む程度であれば、飛距離がどうのこうのは関係ありませんが、プロの世界で飯を食っていくには、最低限の飛距離は必要です。実際に飛距離に悩み苦しみ一度は引退まで考えた女子プロがいます。その選手が下川めぐみ選手。そんな彼女の飛距離に悩み続けた苦悩が分かるエピソードを紹介します。

飛距離に悩み苦しんだ下川めぐみ選手のエピソード

下川めぐみ選手は2007年のプロテストに合格し、見事プロに。しかし、そこでは、辛く苦しいプロゴルファーとしての人生が待っていました。

彼女はプロテスト合格した年から2015年まで、一度もシード権を取ることが出来ず、苦しい戦いが続いていましたが、その最大の理由は彼女の「飛距離のなさ」でした。

当時の彼女の飛距離は飛んで220ydほど。

この飛距離だと、長いPar4などではセカンドで3Wなどの長いクラブを握る必要があり、どうしてもセカンドショットでのパーオン率が低く、天候の悪い日などだと、パーオン出来ないことが必然のような状況。結果的に、予選落ちが続く日々。

更に彼女を悩ませていたのが、台頭してくる若い世代のプロたちでした。

若手プロたちの多くは、飛距離を武器としていて、元々飛ばない下川選手の飛距離とは大きな差があり、このままではシード権を獲得することが危ない、そう感じた彼女は、なんとか自分の飛距離を伸ばせないか色々なティーチングプロに相談することに。

しかし、その返答は「とにかくショートゲームを磨きなさい。」「曲がらないのだからそれを武器にしたら良い。」など、彼女が望んでいるようなものではありませんでした。

中には、「飛距離は諦めなさい。もし飛距離を望むのならプロを辞めなさい。」とまで言ってくるティーチングプロまでいました。

それでも、トーナメントを戦う中で、「飛距離のなさ」が弱点であることを痛感していた彼女は、飛距離を諦めることが出来ず、藁にもすがる思いで、ドラコン選手に教えを乞うことに。

しかし、そこで彼女を待っていたのは更にやっかいな問題でした。

プロというのは、それまで自分なりに培ってきたスイングがあり、そこにメスを入れると、往々にしてスイングが壊れ、そもそもゴルフにならなくなってしまうことがあります。

彼女もその落とし穴にはまり、なんとかして飛距離を手に入れようとスイング改造した結果、飛距離が伸びるどころか、練習で空振りをしたり、アイアンがまともに打てなくなったり、試合で何度もダフるなど、散々なものに。

時には、最下位で予選落ちをするなど、もはや手のつけようのない状況まで追い込まれていました。

これではいけないと思い元のスイングに戻そうとするも、一度メスを入れたスイングを取り戻すことはそう簡単なことではなく、その後も予選落ちの連続。もう目の前が真っ暗になり、いっそのことプロを辞めてしまおうか、とまで考えるように。

そんな時、ある知人から「○○さんという人を知っているけど、紹介しようか。」との声が掛かりました。しかし、この時の彼女は既に、コーチ不信に陥っており、新しいコーチに教えてもらうことに躊躇していて、そんな中でも、プロとして出場する大会は毎週おとずれ、その度に予選落ちをするような日々。

もう、あれこれ考えてもしょうがないと思った彼女は、半信半疑ながらも、知人に紹介されたティーチングプロに会ってみることに。

そして、この出会いが彼女にとって、プロゴルファーとしての運命を分ける出会いになります。

知人から紹介されたティーチングプロの名前は、北野正之氏。

彼はティーチングプロとしてアマチュアに教えることを信条としていて、プロには基本的に教えないというスタンスを取っていました。

その理由が、これまで培ってきたスイングに手を付けることの危うさと、生活が懸かっているプロに教えるのには自分自身に物凄い責任が掛かるという思いからです。

なので彼は、プロに教えることへの抵抗と、教えるからにはそれなりの覚悟が必要だと考えていました。

しかし、知人の紹介ということもあり彼は覚悟を決め、初対面の下川選手に対してこう答えました。

「レッスンし終えた後、僕から教わって良かったと思うようにして下さい。うまくなると思ってくれなければ教えません。」

この言葉には彼なりの思いがありました。

上でも書いたように、下川選手はこれまでの経緯から、ティーチングプロに対して、不信感を抱くようになっていました。そんな状態では何をやっても吸収出来ないし、半信半疑では先に進めないと考えたからです。

まだレッスンすら受けていない状態でのこの発言には下川選手もビックリしましたが、それなら私も腹を括らなければと思い、運命のレッスンが始まりました。

まず、北野氏は下川選手に何球かドライバーを打ってもらうことに。それが終わると彼は「すぐに飛ばせるようになりますよ。」と下川選手にサラっと言ってのけました。

今まで散々飛距離が伸びなかった彼女はキョトンとなりましたが、その日受けた2時間のレッスンで、明らかに球が変わったことを感じた彼女は、その言葉が真実であると、確信に変わりました。※ここではそのレッスン内容は省きます。

そして、彼の教えを信じることにした彼女は、数日後の大会で早速その変化を感じます。

今までは、ダフったり上体が伸びあがったりしていたショットが、この日は明らかに違い、それはスコアにも現れ、無事予選を通過しました。

しかし、ここではまだ教えてもらった内容を全て実践したわけではなく、スコアメイクのために、スイングに大きな変化をもたらさず良い影響のあるちょっとした動きを取り入れたのみ。

彼女が本当に効果を実感するのはこの後のことです。

無事予選を通過した大会の翌週の大会。

北野氏の教えが確実に良い方向に働いていると感じた彼女は、スイングに大きな変化をもたらす教えを「もう実践しちゃえ」と開き直って大会前の練習ラウンドから実践することに。

すると、これまで飛んでもせいぜい220ydだった1Wが、練習日でかつフェアウェイのコンディションからランが出やすかったとはいえ、260ydの飛距離を叩きだしました。

この瞬間から彼女のゴルフは変わりました。

それまで、2打目をスプーンで打つところを、9番アイアンでグリーンが狙えたり、その他ウッドの飛距離アップは勿論、アイアンも2番手近く飛距離が伸びたりなど、今まででは考えられなかったような変化が次々と現れました。

アドレナリンの出る大会本番では更に飛距離が伸び、今までの番手では飛び過ぎて、逆にクラブ選択に支障が出るほど。

結果的にこの大会は予選落ちをしてしまいましたが、「飛び過ぎてしまいクラブ選択で迷う」という今までとは全く違う形での予選落ちに、むしろ彼女の心は晴れやかで、これからの大会が楽しみで仕方ありませんでした。

実際に翌週の大会では、2日目に60台で周り、一時は5位タイに出るなど、今までとは比べ物にならない手ごたえを感じ、その後の大会でも、時に予選落ちはあれど、安定した成績が残せるようになっていました。

その結果、北野氏との出会いと同じ年の2014年に賞金ランキング47位になり、プロ転向後初のシード権を獲得。

飛距離が伸びたことで目標のシード権を獲得出来たことは、彼女にとって大きな自信にったと同時に、「ゴルフは飛距離じゃない」「飛距離を求めるならゴルフを辞めなさい」と言った人たちを見返すことが出来たことが何よりも嬉しかった。彼女自身がそう語っています。

下川選手のその後~現在まで

さて、2014年に初シードを獲得した下川めぐみ選手ですが、その後、2015年には賞金ランキング57位でシード権を逃してしまいます。

…が、翌年の2016年には賞金ランキング22位で再びシード権を獲得し、年度別の自己最高獲得賞金額を更新しています。

2017年9月2日現在は賞金ランキング48位とシード権争いの線上にいるものの、この記事を書いている正に今、リアルタイムで行われているゴルフ5レディースで、二日目を終え単独首位という状況です。

優勝が待ち望まれていると言われ続けて長い選手なだけに、今回のゴルフ5レディースでは是非、プロ初優勝を成し遂げて欲しいと思います。

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