初心者の人が必ずぶつかる壁「100切り」この壁を突破する上で必ず必要になってくるのが、アプローチ。ダフリやトップばかりでは全くスコアにならない…とは言っても、アプローチの上手さは一朝一夕で身に付くものではありません。そこで、とにかくこの打ち方だけ覚えておけば確実に10打は減らせるというアプローチ「アイアンでのパター打ち」を紹介。初心者はこれだけ覚えておけば確実に100切り出来ます。
最強のアプローチ「アイアンのパター打ち打法(パットチップ)」
この打ち方は、言葉の通りアイアンをパターのような打ち方で打つアプローチの方法です。
プロや上級者のアマチュアなどは、何種類もの技を持っていますし、シングルプレイヤーを目指すのであれば後々、必要なスキルになってきますが、ぶっちゃけ「100切り」程度の目標であれば、アイアンのパター打ちの1種類さえあれば、グリーン周りのアプローチは問題ありません。
とは言っても、何も奇をてらった初心者的な打ち方ではなく、ゴルフ用語として「パットチップ」とちゃんと名前のついたれっきとした技です。意外と格好良い名前でしょ?笑
パットチップの打ち方
1、アドレス
アドレスはパターと同じ構えでOKです。この時、腕は少し曲げて五角形にするのか、両腕を突っ張って三角形にするのか、と疑問に思うかもしれませんが、どちらでも良いです。普段打つパターの構えをしてください。大切なことは、肩でストロークをする際に、軸がブレないよう、体中の関節を固めつつ下半身の動きを制限出来るアドレスにすることです。具体的には、松山英樹選手のパターのアドレスなどが参考になります。
2、ボール位置
ボール位置は、頭を軸にした体の中心よりも少し右側においてください。その理由は、アプローチのミスの大半がダフりやトップですが、そのどちらのミスも、スイング中、ボールの手前にヘッドの最下点が来るからです。アイアンは必ずダウンブローで打ちますが、それはパター打ちをする際も同じです。緩やか―なダウンブローで打つためにも、振り子運動の最下点よりも若干右側に球を置いてください。
3、クラブフェースのソール面
パター打ちをする際の唯一の注意点が、アドレスをした際に、クラブフェースをベタっと地面にくっ付けるのではなく、ヒール側を浮かして、トゥ側を落とすことです。
その理由は、ダフりやトップのミスを減らすためで、ソール全体をベタっと付けてしまうと、地面との接地面積が大きくなり、結果的にヘッドが滑らず突き刺さってしまうミスが増えます。それを避けるためにも、パター打ちの際は、トゥ側(ヘッドの先端)を落とし、ヒール側(シャフト側)を少し浮かします。
3、打ち方
打ち方はパターと全く同じですが、パターの打ち方にも通ずる注意点として、上でも書いたように、出来る限り体の可動域を制限して、肩でストロークしてください。パター打ちの場合は、軸をブラさないことが重要で、手首の関節なども終始同じ角度をキープしましょう。
…以上です。まんまパターですよね?
パットチップでの距離の合わせ方
パター打ちをする場合、距離を合わせる方法は2つあります。
1、ふり幅で距離を合わせる方法
2、ふり幅を一定にして、番手を変え距離を合わせる方法
1つめのふり幅で距離を合わせる方法は、パターの距離感を合わせるのと同じです。
ですが、ふり幅を決めると言っても初心者の人の場合、どうしても、ダウンスイングが急ぎ過ぎて、思った以上にスピードが出てしまったり、逆に緩んでザックリといったミスに繋がる危険性があります。
なので、個人的には、2番の「番手を変えて距離を合わせる方法」をお勧めします。
初心者がよく勘違いしてしまうことの一つに、「アプローチ=SW」という固定観念があることです。※私自身、最初の頃はアプローチではほぼSWを使ってました…結果ザックリ多発…
ですが、グリーン周りのアプローチはむしろ、SWよりもロフトの立っている9Iや8Iの方が遥かに易しいです。実際にプロでもグリーン周りで8Iや9Iを使っている人はたくさんいます。
その理由が、ロフトが立っているクラブほど、ボールと芯が近くダフリやトップのミスが少なくなるからです。
最もロフトが立っているクラブは「パター」で、パターでダフるのが最も難しいのは簡単に想像できますよね。
それと、グリーン周りのアプローチでは基本的に球を上げない方が良く、8Iや9Iで、出来る限り転がすアプローチをした方が良いです。
ゴルフ界のレジェンドである青木功プロは、
「日本の女子プロはなんであんなにアプローチで球を上げたがるんだろうねぇ。世界のトッププロはグリーン周りのアプローチは転がす方が主流だし、そっちの方が遥かに易しいのに、良く分かんないねぇ。」
と語っていました。
それはともかく、番手を変えて距離を合わせるには、自分の中で最もミスが少ないリズムのストロークで固定し、距離は番手を変えて対応しましょう。
パットチップの利点
ゴルフにおいて最も精度が求められるのがパターです。つまり、パターの打ち方が最も精度が高い打ち方とも言えます。しかし、ドライバーや100yd以上のアイアンショットなどでは、とてもじゃないですが、パター打ちでは距離が足りません(笑)
ですが、グリーン周りのアプローチ程度の距離ならば、パター打ちでも十分届きます。
それと、パター打ちの利点として、同時にパターの練習にもなることです。
私も初心者の頃、アプローチでパター打ちをよくやっていましたし、打ちっぱなし場などで、打席毎に設けられた柵に向かって練習していました。…球の節約にも(爆)
正直言って、我々アマチュアはゴルフばっかりしていられるほど時間もないので、そんなに練習量を取れません。それをクラブ毎にバラバラに練習していたんでは、上達まで遠回りすることになります。
ですが、パター打ちであれば、アプローチとパターの両方の練習になります。
そもそも、パターの練習って凄く地味でつまんないですから、アプローチの練習と併用出来るならそれに越したことはありません。
さっさと100切りして、いっぱしのゴルファーになりたい!と思うのであれば、アプローチのパター打ち、是非練習してみてください。みるみるスコアが伸びると思います。